水洗いの原理

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洗浄作用の原理
  1. 浸透作用
    水は分子と分子の間に強い力が働いていて、ガラスの表面に水を落とすと丸い水滴になります。これは水の表面張力が大きいためです(界面張力と言います)。そのため繊維を水に入れても、繊維の中に水はなかなか入り込みせん。洗剤をある濃度以上溶かすと、界面張力が低下し洗剤は繊維や、繊維と汚れの隙間に浸透していくことが出来ます。
  2. 吸着作用
    繊維を洗剤溶液ニ浸すと界面活性剤の親油基の部分が垢や油汚れに吸着し、親水基を外側に向けて配列するため、今まで油分によって水をはじいていた汚れがぬれやすくなります。
  3. 膨潤、剥離作用
    汚れに浸透した界面活性剤は徐々に汚れを膨潤させ、次第に離れやすくなり、機械作用によって繊維から汚れが剥離します。
  4. 分散作用
    繊維から離れた汚れの粒子は、機械作用によって小さく寸断され界面活性剤の分子に取り囲まれ、細かく分散されます。
  5. 乳化作用
    分散した汚れの粒子は、完全に界面活性剤に取り囲まれ、親水基が外側に並びます。そしてこの親水基のために水と混じりあった状態になり、水と油が均一に混ざり合う事ができ牛乳のような乳化状態になります。これを乳化作用といいます。乳化作用によってすすぎをすることで汚れを洗い流すことが出来ます。

洗浄作用の原理

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洗剤
界面活性剤 (洗剤の主成分)
  • 界面活性剤の働き
    界面とは、二つの異なる物質の境界面を言います。界面には張力が存在し、例えば静かに水面に載せた1円玉が沈まないのは、この張力のためです。界面活性剤はこのような界面に働いて、界面の性質を変える物質のことを言います。
    • 界面張力を低下させる働き
    • 浸透、膨潤する働き
    • 乳化する働き
    • 懸濁する働き
      すすなどの固体粒子の汚れを水の中に均一安定に分散する。
  • 界面活性剤の形
                
    界面活性剤の分子は、油に溶けやすい親油性部分(親油基)と水に溶けやすい親水性部分(親水基)で構成されています。このように相反する二つの部分を持つことによって独特な働きをします。通常混じり合わない水と油ですが、界面活性剤は,水と油の界面には働いて界面の性質を変え、水と油を混じり合わせることができるのです。
  • 界面活性剤の種類
    • 陰イオン(アニオン)活性剤
      水に溶かした時に親油基が(−)イオンになる界面活性剤。石けんや合成洗剤に多く利用され、その利用量は全界面活性剤の約半分を占めています。
      純石けん分(脂肪酸ナトリウム),直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどがあります。
    • 陽イオン(カチオン)活性剤
      水に溶かした時に親油基が(+)イオンになる界面活性剤。石けんと逆のイオンになっているため、「逆性石けん」とも呼ばれます。柔軟仕上げ剤などに使用されます。
      ジアルキルジメチルアンモニウム塩 などがあります。
    • 非イオン(ノニオン)活性剤
      水に溶かした時イオンにならない界面活性剤。おしゃれ着洗い用(ドライ用洗剤)に多く使われています。
      ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどがあります。
    • 両性活性剤
      水に溶かした時(−)電荷と(+)電荷を同時に持つ界面活性剤。帯電防止剤、リンスインシャンプーなどに使用されます。
      アルキルアミノ脂肪酸ナトリウムなどがあります。
洗剤の種類
石けん、合成洗剤、複合洗剤に大別できます。
品目 界面活性剤のうち純石けん分の割合 石けん以外の界面活性剤の割合
石けん 100% 0%
複合洗剤 70%以上100%未満 30%未満
合成洗剤 70%未満 30%以上
  • 石けん
    「石けん」は、天然の動物油脂(牛脂)、植物油脂(ヤシ油)をアルカリ剤である水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで鹸化して作ります。化学的には『脂肪酸ナトリウム』、『脂肪酸カリウム』といいます。
    • 長所
      • 洗浄力の持続性が優れている。
      • 多種の汚れに平均的によく効く。
      • 酵素との相乗効果が良好である。
      • 固体汚れの分散性がよく,再汚染しにくい。
      • 洗い上がりの風合いがよくアイロン滑りも良い。
      • 天然成分なので、環境や、人体にやさしい。
    • 欠点
      • 硬水では石けんかすができ洗浄力が低下する。
      • 低水温(30℃以下)では溶けにくく洗浄力が発揮されない。
      • 石けん液は弱アルカリ性で、絹、毛製品にはむかない。
      • すすぎが不十分だと黄変の原因になる。
  • 合成洗剤,複合洗剤
    合成洗剤は、石けんの弱点を改良することを目的に開発された洗剤ですが、石けんの長所も兼ね備えているわけではありません。また、環境や人体への影響を懸念する声も多く聞かれます。
  • 添加剤
    衣類の汚れの中には、界面活性剤だけでは落としにくい汚れが多々あります。その代表例が血液、食物汚れなどのタンパク質汚れです。それらの汚れを分解し、効果的に除去するのが酵素の働きです。また、白色の衣料をより輝く白見せるため蛍光増白剤が使用されます。
    • 酵素
      微生物などの生体内からつくられるタンパク質を主成分とした物質で、化学反応を促進する働き(触媒作用)があります。『酵素入り』とか『バイオ洗剤』と呼ばれるものは、下の4つの酵素を組み合わせたり、単独で添加されています。
      • プロテアーゼ(蛋白質分解酵素)
        汗、血液、卵などのタンパク質の汚れを落とす。
      • リパーゼ(油脂分解酵素)
        口紅や油、バターなどの油脂の汚れを落とす。
      • アミラーゼ(澱粉分解酵素)
        ごはんやパスタ、チョコレートなどの澱粉質の汚れを落とす。
      • セルラーゼ(繊維素分解酵素)
        綿、麻などのフィブリル化(※)した繊維の奥に入り込んだ微細な汚れを、繊維を分解して汚れを除去し、黄ばみを落とす。
      酵素のパワーを十分発揮させるには、30℃〜40℃のぬるま湯で1時間ほどつけ置き洗いをするのが効果的です。
      ※フィブリル化 繊維の軸方向に細く裂けることをいい、綿、麻、再生繊維に起こる。
    • 蛍光増白剤
      染料の一種で、光の中に目に見えない紫外線を吸収し、目に見える青色の可視光線に変えて放出します。このため、青色の光りが綿、麻などのもともとの黄色味をうち消し、見た目に白さが増して見えます。
      特に綿、麻などの生成りの衣料は、蛍光増白剤を使用することにより色合いが変化してしまう可能性があります。また蛍光増白剤入りの洗剤を直接ふりかけたり、塗布洗いをすると、その部分だけ変色してしまう可能性があります。
  • ビルダー(助剤)
    汚れの酸性を中和したり、硬水を軟化し、洗濯液のアルカリ性を維持するなど、洗浄力を増強させる物質です。

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